|
忠ちゃん奮闘記 / 1963 38豪雪福井に帰る |
|
|
昭和38年1月末の頃、大阪より帰福した。皆さんご存知のように、ちょうど38豪雪の年であった。当時の新聞の見出しに、ついに百年来の大雪、福井2メートル13センチとトップで記載されていた。その記事の中に、ユーモアであろうが、通行人電線につまずくと書かれていた。それほど多く降った云うことであろう。
大阪より発車した汽車が米原で何時間も停車してしまった。ようやく動き出し敦賀駅に着いた。敦賀で一夜汽車の中で寝ることになった。ようやく動き出して4〜5時間後に福井に着いた。ホームを出ると、がかみやの四つ角には福井で初めての信号機があったが、その信号機の電球に手が届いた。革靴で帰って来たため、どうしても長靴に履き替えなければ家に帰れない。また大阪より中古の機械を持って帰ったため家まで運ばなければならない。そこで福井県バス始発場前の履き物店で長靴とわらむしろを買って、機械をそのわらむしろで包み、引っ張って帰った。
帰り道の車道は十分除雪はしてなかった。歩道の除雪はかなり進んでいたと記憶している。人々は2階の窓から出入りしていた。我が家に到着、我が家は兄と母とで何回も屋根の雪下ろしをして守っていてくれたため、無事であった。
大変な年にめっき業の開業であった。
|
|