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忠ちゃん奮闘記 / 1945 戦時中と爆弾 |
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戦時中、空襲警報のサイレンが鳴ると防空壕に入った。
終戦直前、和田地区にも大量の焼夷弾や爆弾が投下され大火となった。こうなると、防空壕に入れる状態でなかった。家族揃って田んぼの方へ逃げた。その時何故か、真新しい下駄を履いていた。
町内は火の海、空は真赤であり、その上空をB29爆撃機が錫のテープを撒き散らしていた。火に照らされてきらきらと光っていた。
何故か分からないが橋の下に逃げ込んだ。その時真新しい下駄を川に流してしまった。
その時の様子が今でも頭に浮かんでくる。
いうまでも無いが、和田中の大半が焼失してしまった。焼け跡から黒焦げになった米が大量に出て来た。その中から、食べられそうな米を取り出し食べた記憶がある。
焼けて丸裸とはこの事である。
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