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会長語録 清川 忠 / 1996(平成8年)新春号 年頭あいさつ |
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「技術創造」の年
平成8年の初春を迎えおめでとうございます。
社員の皆さんには、ご家族お揃いでご健勝のうちに希望に満ちた新年をお迎えことと心からお慶び申し上げます。
昨年は年初より阪神、淡路大震災や、サリン事件と予期せざる事態が発生、また経済面でも一段と厳しい年であったにも係わらず、社員一同が心を一つに社業にご努力いただいたおかげで、年初の目標を達成することができると共に昨年度のスローガンであった“信念と実行”が定着しつつあることは誠に喜ばしい限りであります。
さて、わが国経済は昨年後半からの円相場の相対的安定や、政府が史上最大規模の経済対策を打ち出した結果、最悪期から脱却したものの、景気は依然として一進一退の状況で推移しているようかんじられます。
このような経済情勢下において、われわれ中小企業が生き残るためにはコスト削減やリストラに努めることは勿論でありますが、今年はこれまでにも増して自らリーダーシップを発揮し、新たな技術や新製品の開発、新規産業分野の発掘や参入などに対応できる”技術創造”を目指すことであります。
社員の皆さんは「技術」というと技術課だけで使われている言葉だと思われるかも知れません。また一般的に言われている技術だけがあっても何の役にも立ちません。「技術と創造」が一体となってこそ事を成し得ることが出来るのです。
物を造る技術、考える技術、古い技術、新しい技術、使いこなせる技術、これらの技術が結集してこそ会社の力量が発揮できるのです。さらに目標を持っていち早く実行に移すことが大切です。昔から「口で言うは易く、行い難し」と言われますがそれでは物事は進んで行きません。
これらを推進するためには昨年に引き続き目標管理(信念と実行)を徹底することが各自に応えられた使命であります。
「挑戦」という言葉も忘れてはなりません。挑戦するという心構えがなければ明日はないといっても過言ではありません。一昨年は国際品質保証規格ISO9001に挑戦し達成しました。新たなる挑戦としては例えば、日本工業規格JIS認定工場、デミング賞その他いろいろとあります。何れにしても品質に対する挑戦は休むことなく永遠のテーマであります。さらに品質に対する意識を浸透させねばなりません。
本年は「挑戦」を会社の合言葉といたします。
さらに最近では「地球にやさしい環境」と言うことが盛んに叫ばれています。まさにその通りで、社内、外の環境保護についても真剣に取り組んで行かなければなりません。
厳しい環境問題の中にあってはコストという問題についても避けて通れません。皆さんもご承知のことと思いますがこの件についても“技術創造”の中で解決して行かなければならない大きな課題であります。
以上私の今年の基本的な考えを申し述べましたが、要は社員の皆さんが私と思い一つにして、どの様に努力して頂けるかということであります。
会社の業績発展が社員とご家族の幸につながることを信じて、なお一層の自己研鑽に励まれ、本年も現場での事故は勿論、交通事故等の絶無を期し健康で明るく過ごせる年であることを祈念して年頭の言葉といたします。
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