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息子たち 長男・肇の昔話 / 進路決定 |
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大学の進路を決めるとき特に意識をしたわけではありませんが、文系よりは理系、その中でも一番興味があって向いているのが化学だと自己分析をしていたので、福井大学工学部工業技術科に進路を決めました。この進路を決め大学に合格したときの両親の姿は今も脳裏に焼き付くくらい大喜びしてくれました。
そして大学も4回生になり、また進路を決める時期が訪れました。この時、化学者になりたいというおぼろげながらの夢が私の中に生まれ、親に大学院の進学を頼みました。親は二つ返事でOKを出してくれました。
そして研究テーマをめっきにして約2年間めっきの研究に没頭しました。めっきという学問は非常に面白くて奥が深いものだったので、仕事としては非常に魅力がありましたが、子供の頃の気持ちは拭い切れておらず、素直に親の会社に就職することには抵抗がありました。
そこで私が選択した進路は、当時厳しい会社と評判だった富士通(株)で半導体製造工程の乾式のめっきであるCVD(化学的真空析出法)の仕事をすることでした。親には大企業で中小企業にない技術的なものを学び、将来に生かしたいといって福井を離れました。
しかし、実際には親元から一度離れて自立したかったことや、自分の将来については自分が決めたいという気持ちが強かったと思います。
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