めっきは、紀元前1500年頃にはすでにメソポタミアで行われていたと言われています。
その後、日本にも伝わり、王冠などの装飾品にピカピカの金めっきがよく使われていたそうです。
実は、昔の金めっき方法は、現代とは異なっていました。
昔は、水銀に金を溶かしこんだものを表面に塗り、その後火であぶって水銀を蒸発させ、金を残す、という方法でした。アマルガム法と言います。
日本で有名なめっき品としては、752年東大寺の大仏ですが、この大仏もアマルガム法で作られました。高さ15メートルという大きな大仏へのめっきは、とても大変だったことでしょう。完成した光り輝く大きな金色の大仏様。叶うことなら、この目で見てみたいですね。
※お気づきの方もいらっしゃると思いますが、水銀は生物に有害です。ですので、現代ではアマルガム法ではない金めっきが行われています。
めっき法が大きく変わったのは、1800年にボルタ電池が発明され、電気が使えるようになったことです。
このあと、電気めっきが登場します。電気めっきにより、めっきできる金属の幅が広がりました。
そして、化学めっきが発明され、現代の湿式めっきのベースが一気に揃った形となりました。
さらに開発が進み、めっきを工業化できるようになり、今日に至る、という流れです。
冒頭で、奈良の大仏のお話をしました。
定説では、この奈良の大仏様が日本最古のめっき品といわれております。
しかし、この大仏様より古い、めっきされた王冠が福井から出土されているのです。
そこで、勝手ながら、めっきの発祥は福井では?!と密かに思っています。
この王冠に対する、当社の現会長(当時社長)の清川忠の熱い思いを、「日本最古のめっき冠が復元されるまで」にまとめました。
是非一度ご覧ください。